「元号」と戦後日本

鈴木洋仁 著

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「元号」と戦後日本

定価本体1900円+税

発売日2017年8月22日

ISBN978-4-7917-7006-9

「元号」は「戦後」といかに関わっているのか。著者の出発点は実にユニーク。しかも「昭和史論争」「大正デモクラシー」「明治百年」のテーマに絞ることにより、歴史認識のダイナミズムが明らかになる野心的問題作だ。
――
御厨貴


「元号」を通じて近代を分析し、戦後社会の位相を明示する。その豊かな成果は今まさに終わろうとする「平成」に生きる「私たちの現在」を的確に照射する。鋭い問題意識に導かれた歴史社会学の精華、との評がふさわしい。
――
本郷和人


元号は、ある意味で戦後においてこそ、その社会的装置としての機能を発揮した。元号と戦後社会における時間意識との相互規定性をトレースする。
――北田暁大

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【目次】

第一章 「元号」とは何か――問いと対象
1、問いと射程
2、対象選択と認識利得
3、構成と目的

第二章 「元号」と歴史意識――先行研究と方法
1、「戦後」と「元号」 
2、先行研究の整理 
3、「方法」について

第三章 「昭和」――「昭和史論争」と「もはや「戦後」ではない」の同時代性
0、一九五六年の「戦後」
1、「昭和史論争」再考
2、文学論争としての「昭和史論争」 
3、「昭和」と「戦後」の対比性

第四章 「大正」――「大正デモクラシー」と「戦後民主主義」の相似性
1、「大正デモクラシー」とは何か
2、提唱者・信夫清三郎(一九〇九―一九九二) 
3、「大正デモクラシー」と「戦後民主主義」の相似性

第五章 「明治」――「明治百年」と「戦後二〇年」の対称性
0、なぜ「明治百年」なのか 
1、「明治百年」の知識社会学 
2、桑原武夫における「元号」 
3、竹内好と「明治百年祭」 
4、「戦後」の原型としての「明治」

第六章 近代日本の歴史意識の解明に向けて――「戦後」という時代の区切りかた
1、「近代」 
2、「日本」
3、「歴史意識」――「戦後」という時代の括りかたの有効性
 

注・参考文献 
あとがき
索引

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[著者] 鈴木洋仁(すずき・ひろひと)

昭和55年東京都生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(社会情報学)。京都大学総合人間学部卒業後、関西テレビ放送、ドワンゴ、国際交流基金を経て東京大学大学総合教育研究センター特任助教。専門は歴史社会学。著書に『「平成」論』(青弓社、2014年)。共著に、『映像文化の社会学』(長谷正人編著、有斐閣、2016年)、『作田啓一vs.見田宗介』(奥村隆編、弘文堂、2016年)などがある。