定価3,960円(本体3,600円)
発売日2017年8月22日
ISBN978-4-7917-7009-0
ときには恋人が、妻が、母親が、娘が――怪物になった女たち
古代ローマのアグリッピナ、女吸血鬼の異名をもつバートリ・エルジェーベト、男7人を殺した「最初の女シリアルキラー」アイリーン・ウォーノス、福祉施設を運営しながらその利用者を次々と手にかけたドロシア・プエンテ、子どもを60人以上も殺した「死の天使」ジェニーン・ジョーンズ、夫である強姦魔ポール・ベルナルドと一緒に自身の妹をふくむ少女を殺害したカーラ・ホモルカ……。なぜ彼女たちは凶行におよんだのか。殺人へと彼女たちを駆り立てるものはなにか。歴史や事例などを詳細に検討しながら、その謎にせまる。決定版
【目次】
序 シリアル・スパルタシズム――女性の攻撃性の政治学
第Ⅰ部 女シリアルキラーの精神病理学と小史
第1章 雌獣の性質――雌モンスターの精神病理
第2章 力、利得、欲望を追い求めて――女シリアルキラーの小史
第Ⅱ部 二〇世紀における女シリアルキラーと共犯者のケーススタディ
第3章 アイリーン・ウォーノスのカルトと情熱――ポストモダンの女シリアルキラー
第4章 友人知己の殺害――〈黒後家蜘蛛〉と利得殺人
第5章 死ぬほど愛して――シリアルママ、死の天使、その他の殺意ある養護者
第6章 セックスと死とビデオテープ――シリアルキラーの共犯者としての女
第7章 ナチの雌犬とマンソン・キラー・ガールズ――カルトの女シリアルキラー
結論 捕食者的な女の見分け方――女シリアルキラーのプロファイリング
あとがき
注
参考文献
訳者あとがき
附録
人名索引
[著者] ピーター・ヴロンスキー(Peter Vronsky)
1956年、カナダ生まれ。著述家、映画監督。トロント大学で歴史学で博士号。シリアルキラーに関する著作のほかに、アメリカ南北戦争など軍事史に関する著作 も多数ある。また、映画のほかにCNNでドキュメンタリー番組も制作している。著書に『シリアルキラーズ』など。
[訳者] 松田和也(まつだ・かずや)
翻訳家。主な訳書に、J・D・クロッサン『誰がイエスを殺したのか』、R・B・オクスナム『多重人格者の日記』、G・ケネディ他『ヴォイニッチ写本の 謎』、J・アサンジ『サイファーパンク』、P・ヴロンスキー『シリアルキラーズ』など。