定価1,980円(本体1,800円)
発売日2016年11月25日
ISBN978-4-7917-0318-0
■巨災対から――キャストインタビュー
映画界の異端児が、学界の異端児に / 塚本晋也 (聞き手・構成=切通理作)
安田のスタイル / 高橋一生 (聞き手=編集部)
■あるゴジラの記憶
極私的『シン・ゴジラ』論 / 原 一男
原ゴジラから新ゴジラへ / 辻 真先
■詩
春とシ / 川口晴美
■怪獣王の帰還
帰らないゴジラ 『シン・ゴジラ』の熱線と変わらない首都東京 / 猪俣賢司
私たちの今日と『シン・ゴジラ』 / 切通理作
ゴジラはなぜ都市を目指すのか / 橋爪紳也
■人新世の主権
『シン・ゴジラ』の政治学 主権についての不安な意識 / 関 曠野
『シン・ゴジラ』が逆照射するもの / 小泉 悠
立ち尽くすノモス 夢と《現実》のあわいに / 谷口功一
ニッポン、この厄介な虚構 / 辻田真佐憲
ゴジラが想像/創造する共同体 「属国」としての「科学技術立国」 / 中尾麻伊香
■黙示録の咆哮
巨神と鎮魂 ゴジラ音楽の血脈 / 小林 淳
『シン・ゴジラ』の音楽 伊福部昭のモノラル音源と鷺巣詩郎の合唱曲 / 円堂都司昭
修羅の音を聴く 『シン・ゴジラ』におけるモノとステレオ / 福田貴成
■インタビュー
ゴジラを彫塑する / 竹谷隆之 (聞き手=編集部)
■映画の論理と怪獣の倫理
恐ろしいものにはもっと恐ろしいものを 『シン・ゴジラ』をめぐって / 高橋 洋
怪獣映画のリアリティ / 小中千昭
ゴジラより大きな呪い / 白倉伸一郎
シン・ゴジラ』という小さからざる映画の栄光と頽廃 「怪獣になること」と人間の擬人化をめぐって / 木村建哉
尾頭ヒロミというヒロイン 女性映画としての『シン・ゴジラ』 / 石田美紀
■3,526秒後
『シン・ゴジラ』断想 / 飛 浩隆
『シン・ゴジラ』の怪物的「しるし」 未来からの映画 / 田中 純
天使は恋のラッパを吹き上げる / 池田純一
■補完と救済
外傷の器としての… / 斎藤 環
ゴジラの二つの身体 カタストロフとアーカイブ / 林田 新
■歴史の呼び声と日本の桎梏
シン・ゴジラ』は感情天皇制を断念する / 大塚英志
『シン・ゴジラ』と戦後的な倫理 / 福嶋亮大
すめろぎの地質学 『シン・ゴジラ』からの一心象 / 串田純一
■〈完全生物〉の研究
空想科学小説 山根博士、ゴジラを語る / 倉谷 滋
『シン・ゴジラ』に学ぶ生命科学 / 仲野 徹
■第四世代のゴジラ――インタビュー
人間の声を聴く、あるいはゴジラの静寂 / 佐倉綾音 (聞き手=編集部)
怪獣のネイチャーと現実のシミュレーション / 古田一紀 (聞き手=編集部)
■シンなる虚構
エヴァンゲリオン』から『シン・ゴジラ』へ 庵野秀明における公共性の浮上 / 稲葉振一郎
「それでもなお」の/と「あかるさ」 / 伊藤 剛
失恋に狂うゴジラ / 西田 藍
■Speculative-Godzilla
Syn-God-Zillaの迷宮 / 江川隆男
『シン・ゴジラ』の予告する世界 生命とその影 / 大橋完太郎
法人、ゴジラ、死の恐怖 超知性にとっての身体と共同性 / 西川アサキ