定価1,257円(本体1,143円)
発売日1997年8月
ISBN978-4-7917-0020-2
総特集*宮崎駿の世界
【Hayao Miyazaki Now and Then】
引き裂かれながら生きていく存在のために
/ 宮崎駿 [聞き手=山口泉]
現代において古典的冒険活劇はありうるか
[講演]1986年11月2日、一橋大学国立校舎にて / 宮崎駿
【essays】
『もののけ姫』 は過渡的作品だ / 天沢退二郎
宮崎さんから受けた“注文” / 加藤登紀子
僕は昔から宮崎駿さんのファンだったかもしれない。 / 諸星大二郎
人間の手で 「シシ神の首」 を返すために / 宮迫千鶴
【on “Princess Mononoke”】
森の神殺しとその呪い 森をめぐる想像力の源泉をさぐる / 小松和彦
〈瘢痕〉を失った物語 『もののけ姫』 批判 / 山本ひろ子
アシタカが押し通る / 小野耕世
ナノテク姫 / 小谷真理
おぞましきもの、目覚めよ 『THE END OF EVANGELION』 と 『もののけ姫』 / 永瀬唯
神々は死んだのか サンからの問い / 永沢哲
【Hayao Miyazaki, a film director】
アニメーティングなもの 少しおおげさかも知れない / 高山宏
圧政としてのファンタジー 「想像力のファシズム」 の廃滅のために / 山口泉
「運動」 の倫理 あるいは表象コンテクスト試論 / 斎藤環
究極の、そして最も幸福なアマチュア マンガ家としての宮崎駿 / 阿部幸弘
ヨーロッパはいかに宮崎駿を受容したか フランス 「おたく」 年代記
/ フィリップ・クリスタン (訳=福田圭文)
レオの首のゆくえ 宮崎駿は 「神殺し」 を完遂したか? / 高橋実
宮崎アニメと 「おたくアニメ」 「美少女」 になれなかった美少女たちのために / 糸山敏和
【symposium】
『もののけ姫』 をいかに生きるか / 山賀博之+是枝裕和+篠崎誠
「宮崎駿」 とは何だったのか? / 高橋洋+塩田明彦+新谷尚之
【retrospective】
『未来少年コナン』
生を摑む足 『未来少年コナン』 から 『もののけ姫』へ / 澤野雅樹
『ルパン三世 カリオストロの城』
少女の心の盗みかた 公女クラリス乙女心盗難事件ノート / 住倉良樹
『風の谷のナウシカ』
戦いの倫理と飛翔の快楽 / 中条省平
『天空の城ラピュタ』
映画の夢、実現と喪失 『天空の城ラピュタ』 ――覚え書きふうに / 上野昂志
『となりのトトロ』
ファンタジーが生まれる空間 『となりのトトロ』 論 / 平島奈津子
『魔女の宅急便』
ここからあそこへのあいだの少女 / 石原郁子
『紅の豚』
危機の時間 『紅の豚』 と飛行映画 / 加藤幹郎
【ex-staff speaks】
特等席から見た宮崎駿 / 木原浩勝 [聞き手=霜月たかなか]
【data】
PANORAMIC MIYAZAKI 宮崎駿 オリジナル・ムービーの世界 / 構成=霜月たかなか デザイン=平井正義
宮崎駿フィルモグラフィ
宮崎駿の軌跡 略年表 / 編=鈴木賢正