定価1,361円(本体1,238円)
発売日1998年8月
ISBN978-4-7917-0034-9
■時の装飾法*5
数学者の時間(上) / 中沢けい
■ア○ス*5
愚者の夏 / しりあがり寿
■詩
子供の情景Ⅱ / 川崎洋
自身 / 清水哲男
海炭市にて / 正津勉
アカンタレ / 豊原清明
リアル・ライフ / 松本圭二
特集*島尾敏雄
【加計呂麻島呑之浦】
徳之島に向かって飛ぶ蝶(あやはべら)が / 島尾ミホ+吉増剛造 [司会=松井輝美]
ミホさんの 「海辺」 / 松井輝美
島尾ミホ 「その夜」 をめぐって 場の変換と祖霊の力 / 鳥居真知子
【島へ】
as if tattooing one’s heart,・・・・・・[Ⅰ] 心に刺青をするように / 吉増剛造
島への道 語りえぬすべてを語るということ/ 新原道信
きっかけとしての 「ヤポネシア」 / 東琢磨
おとうさんと琉球旅行 / 島尾伸三
【祖父を辿って】
心に井戸を持っていました。 祖父の想い出 / しまおまほ [聞き手=越川道夫]
【島から】
幻の雑誌 『琉球弧』 のこと / 新川明
ネーションとネシアの汀 / 仲里効
他者の眼差し / 田仲康博
[討議] 離島の不幸、離島の幸福、奄美の現在 / 越間誠+佐竹京子+前利潔+弓削政己
【敗戦後論】
資質の劇 あるいは受難の資質 / 樋口覚
〈夫〉の敗戦/〈妻〉の敗戦 性と占領状態 / 川崎賢子
島尾敏雄の文体を紀行する もう一人の読者、、、、、、、への旅 / 田中眞澄
メタ・「南島」 文学論 「トシオ」 と 「ミホ」 の間から見えてくるもの / 小倉虫太郎
【記述と歩行】
『石像歩き出す』 私註 / 紅野謙介
「木乃伊之吉」 を救う あるいはホモフォビアの陥穽 / 北丸雄二
小説家の小説、そして反都市小説 『死の棘』 論への二つの視点 / 西尾宣明
島尾文学にみる 「ヤポネシア」 の萌芽と形成 / 高阪薫
島尾敏雄のポーランド / 西成彦
気鬱の子午線 『日の移ろい』 と 『夢のかげを求めて』 / 堀江敏幸
【資料】
島尾敏雄 読書案内 / 鈴木直子
■ワールド・カルチュア・マップ
[アメリカ] レズビアニズムと実験と スー・フレドリック インタヴュー / 崟利子+とちぎあきら
[カナダ] メディアとリアリティの変容 アトム・エゴヤン インタヴュー / 鈴木布美子
[フランス] 背番号10、光と影 フランスW杯を眺めながら / 陣野俊史
[ドイツ] 〈知的俳優〉ハンス・ツィシュラーと 『カフカ 映画に行く』 / 瀬川裕司
[ドイツ・フランス] クラリネットは越境する ミヒャエル・リースラー / 坂本理
[ラテンアメリカ] もう一人のメキシコの女性作家 カルメン・ポウジョーサ 『ミラグローサ』 / 安藤哲行
[ロシア] 言葉と行為のはざまで 「集団行為」 のドキュメント集 『郊外への旅』 / 鈴木正美
[中国] 日本人への批判と信頼 呉子牛監督 『南京1937』 / 藤井省三
[幻想通信――電脳幻影不思議箱] 『世界大百科事典』 ふたたび / 大瀧啓裕
■世界文学の現在
マイノリティへの共感 / ラッセル・バンクス [聞き手=鈴木布美子]
■今月の作品
小笠原鳥類 桑折浄一 浜田忠雄 松原牧子 高亦綾太 山下正幸 関本昭太郎 / 選=入沢康夫
■われ発見せり
ヴェネツィアの罠 / 石川美子