定価1,361円(本体1,238円)
発売日1998年7月
ISBN978-4-7917-0033-2
■時の装飾法*4
暦の時間(下) / 中沢けい
■耳目抄*172
紙一重の違い / 竹西寛子
■ア○ス*4
同窓会 / しりあがり寿
■詩
(黄昏たそがれの、・・・・・・)島々の下に、奥島が、・・・・・・
西谷修さんの思考の傍ソバの小径を辿るようにして / 吉増剛造
消滅 / 松本邦吉
猫のヴィザ / 建畠晢
アナグラム人名図鑑 / 石津ちひろ(文)+宇野亜喜良(絵)
■小特集=セース・ノーテボーム
ヨーロッパ文学の可能性 / セース・ノーテボーム [聞き手=鴻巣友季子]
二人のさまよえるオランダ人 / セース・ノーテボーム+カレル・ヴァン・ウォルフレン (訳=山口優子)
ブリュッセルからの問い / セース・ノーテボーム (訳・解題=西川賢一)
特集*ジョイス
【「ジェイムズ・ジョイス」 を読む】
ヴァーバル/ポリティカルなジョイスへ / 柳瀬尚紀+四方田犬彦
短篇作家ジョイス その古さと新しさ / 大澤正佳
ジョイスは人を試し、文化を試す / 三浦俊彦
【『ダブリンの人々』 を読む】
『ダブリンの人々』 を読むためのメモランダム / 太田晋
【『ユリシーズ』 を読む】
『ユリシーズ』 の歴史的背景/ 結城英雄
ジョイス批評の現在 大衆とナショナリストのための 『ユリシーズ』 / 吉川信
チューリッヒの 「マーサ」 への手紙 / 近藤耕人
ジョイスとアイルランド 『ユリシーズ』 再考 / 鈴木良平
【『フィネガンズ・ウェイク』 を読む】
『ウェイク』 をめぐる言語的不満 / フリッツ・セン (訳=大澤正佳)
ブリコラージュする 『フィネガンズ・ウェイク』 / マーゴット・ノリス (訳・解題=秋山義典)
アイリッシュ・シチュー / 高山宏
『フィネガンズ・ウェイク』 におけるアイデンティティの問題 / 扶瀬幹生
【アイルランド人・ジョイス】
ジョイスとフリールのモノガタリ / 児嶋一男
接ぎ木されたことば / 糟谷啓介
異界アザーワールドへのまなざし / 山田久美子
【ジョイスが日本へやってきた】
産業としての学問 / 富山太佳夫
ジョイスと野口米次郎 / 和田桂子
【資料】
評伝ジェイムズ・ジョイス / 奥原宇
ジェイムズ・ジョイス主要著作解題 / 清水重夫
■ワールド・カルチュア・マップ
[アメリカ] ハイパーフィクションを読む / 上岡伸雄
[フランス] アルジェリアとフランス知識人(承前)、あるいは最近のブルディユー / 椎名亮輔
[ドイツ] 食欲のおもむくままに クリスティーネ・アイヒェルのデビュー作 / 園田みどり
[イタリア] ゴールキーパーの孤独、右ウイングの孤独 / 堤康徳
[ラテンアメリカ] 暴力を前にして レイ=ローサ 『善良なびっこ』 『殺される』 / 安藤哲行
[ロシア] ナボコフをめぐる秘宝 / 毛利久美
[中国] 庶民感覚のドラマ 沈虹光 『長江――乗合い船』 / 飯塚容
[中国・香港] 押し寄せる同志電影の波 / 水田菜穂
[台湾] 台北という友人とのつきあい方 『JAM』 の陳以文監督に聞く / 阿部嘉昭
[幻想通信――電脳幻影不思議箱] ささやかな失望と大いなる感激 / 大瀧啓裕
■特別寄稿――「文字」 の政治学
文字コード問題の現在 / 加藤弘一
■今月の作品
蓮岩千夏 宮原結 関本昭太郎 岡村時男 乃木幸夫 / 選=入沢康夫
■われ発見せり
内科医と外科医、つまり散文と詩 / 宋敏鎬