定価1,361円(本体1,238円)
発売日2001年2月
ISBN978-4-7917-0070-7
■人間に関する断章*2
愛について 2 / 中村稔
■容疑者の夜行列車*第2輪
グラーツへ / 多和田葉子
■聖母のいない国――アメリカ小説を読む*2
グッド・バッド・ボーイの系譜 『トム・ソーヤーの冒険』 / 小谷野敦
■〈南北〉の創生*8
ただ一発の弾丸が / 巽孝之
■デッドマン・レッスリング――死の臨床格闘学*7
霞んだ風景の向こうに日輪が見える / 香山リカ
■耳目抄*197
虚空の妙音 / 竹西寛子
■詩
世界のふかいところのリズムに触れる / 早坂類
階段ト踊リ場 ほか / 尾山裕子
特集*青山真治 進化する映画
【日本映画、二人のトップランナー】
『EUREKA』、歴史としての〈情緒〉 / 青山真治+黒沢清
【青山真治の〈現場〉】
恩寵の宿るフレーム / 田村正毅 [聞き手=筒井武文]
音にこめられた風景 / 菊池信之 [聞き手=樋口泰人]
『EUREKA』 の光を浴びて / 光石研 [聞き手=北小路隆志]
【『EUREKA』 発見せり!】
『EUREKA』 と 「紀州ツアー」 / 鎌田哲哉
『EUREKA』、「別のバス」 はもう来ない / 斎藤環
バスという 「箱」 / 陣野俊史
一九九二年八月一二日/一三日 小説 『ユリイカ』 をめぐって / 絓秀実
【映像と記憶の交差点】
中上さんの《方》へ、〈路地〉へ、・・・・・・。 / 吉増剛造
どいつねんたる / 松本圭二
灰色の全き肯定 / 丹生谷貴志
【映像と音の唯物論】
ユニゾンとブラウン運動 / 樋口泰人
ノイズは永遠に聴くことも見ることもできない、でも感じることはできる
『EUREKA』 の音についてのまとまらない考察/ 大友良英
カメラとドラマーのあいだには / 清水博子
【生成される〈系譜〉】
青山真治の映画史 / 青山真治 [構成=編集部]
青山真治フィルモグラフィー / 北小路隆志
■ワールド・カルチュア・マップ
[アメリカ] 過酷なリリシズム ハーモニー・コリン 『ジュリアン』 / 野中柊
[フランス] 私の二〇世紀 ジャン=ジャック・シュル 『イングリット・カーフェン』 / 彦江智弘
[ドイツ] 東独の娯楽化 レアンダー・ハウスマン 『ゾンネンアレー』 / 瀬川裕司
[イタリア] ジャンジャコモ・フェルトリネッリの革命 / 堤康徳
[ラテンアメリカ] 引用で創りあげた小説 フエンテス 『メキシコの五つの太陽』 / 安藤哲行
[ロシア] 予測を越えてくれる前衛 セルゲイ・レートフ / 鈴木正美
[香港] 日常の釜戸から情理と世故を積み重ねた得も言われぬふしぎな味わい
王家衛監督 『花様年華かようねんか』 / 藤井省三
[日本] 「コメディの時代」 を象徴する高度な達成 『やまとなでしこ』 『神様のいたずら』 / 木村立哉
[日本] アメリカは空白だ 北野武監督 『BROTHER』 / 阿部嘉昭
■特別掲載
過視的なものたち (1) / 東浩紀
■今月の作品
刺賀ゆみ子 イトウタエコ 関本昭太郎 風間明 安田朋代 / 選=安藤元雄
■われ発見せり
反復と新世紀 / 篠儀直子