定価1,361円(本体1,238円)
発売日2001年1月
ISBN978-4-7917-0069-1
■新連載*人間に関する断章
愛について 1 / 中村稔
■新連載*容疑者の夜行列車
パリへ / 多和田葉子
■新連載*聖母のいない国――アメリカ小説を読む
『風とともに去りぬ』 はなぜ 「大衆小説」 なのか? / 小谷野敦
■〈南北〉の創生*7
暗殺のドラマツルギー / 巽孝之
■デッドマン・レッスリング――死の臨床格闘学*6
速く、もっと速く浄土へ! / 香山リカ
■耳目抄*196
言葉の温もり / 竹西寛子
■詩
地下鉄のオルペウス オルペウスを最初に支持したのは古代ギリシアの地下の人
――鑛山労働者たちだったという。 / 高橋睦郎
アナグラム人名図鑑 / 石津ちひろ(文)+宇野亜喜良(絵)
世界がジェットコースターに轢かれてゆく / 大下さなえ
特集*2001年大江戸文化の旅
【新春特別企画】
江戸の詩史を書き換える / 飯島耕一+加藤郁乎+奥村晃作+池澤一郎
【江戸期詩歌の真髄】
艶隠者三井秋風やさいんじゃみついしゅうふう / 雲英末雄
『詩経』 と一茶と団十郎 / 杉下元明
恋歌の江戸 / 鈴木健一
【精神の江戸】
差異としての律 / 山城むつみ
とっても間の抜けた話 / 伊東乾
【2001年の江戸人たれ】
あらめでたやな江戸百夢 / 田中優子+高山宏
【ニュー・アート・ヒストリーの眼差し】
江戸を見る、江戸を斬る / タイモン・スクリーチ
【ヴィジュアル・スペクタクル】
光琳=図像に内在する近代への軋み / 戸田ツトム
若冲・白隠・コンテンポラリー / 山下裕二
江戸期におけるものの大衆化 / 柏木博
【美のスピリッツ】
南北と治助 / 水原紫苑
江戸期の数学における美意識 / 小川束
■ワールド・カルチュア・マップ
[フランス・中国] 山岳と哲学と音楽の関係について / 椎名亮輔
[ドイツ] 鳴り響け、女たちの声よ! / 園田みどり
[ラテンアメリカ] 刹那に生きる P・J・グティエレス 『ハバナの王』 / 安藤哲行
[チュニジア] 沈黙に抗して ムフィーダ・トゥラートリ監督 『ある歌い女の思い出』 / 大島洋
[ロシア] ジャズで踊ったボヘミアン詩人 ヴァレンチン・パルナフ / 鈴木正美
[中国] 華文文学という名の妖怪が世界を徘徊している / 山口守
[中国] ポスト第五世代の中国映画 ワン・シャオシュアイに聞く / 鈴木布美子
[日本] 自由の契約 増村保造レトロスペクティヴ / 城殿智行
■三島由紀夫――30年後の新たな地平
行為する欲望――三島由紀夫(2)
ナルシシズムとサディズム――ホモファシズムとしての三島 / ニーナ・コルニエッツ (訳=竹内孝弘)
■写真批評の新世紀
フォトジェニックの憂鬱 ウォルフガンク・ティルマンズ / 杉田敦
■われ発見せり
ピンクパンサーという形 / 佐藤弓生