■連載
　　私の昭和史　１７　／　中村稔

■魔術的跛者＊１４
　　永遠の少年　／　種村季弘

■翼へのパッション――飛行機と想像力＊７
　　飛行機と武士道　／　橋爪紳也

■耳目抄＊２２０
　　ささなみの　／　竹西寛子

■詩
　　月光　他　／　中江俊夫
　　こり　新日本動物誌１３　／　長谷部奈美江
　　詩　／　和合亮一

特集＊谷崎潤一郎

【資料】
「人魚の嘆き」 初稿ヴァリアント　／　谷崎潤一郎
「人魚の嘆き」 について　解題に代えて　／　千葉俊二

【若きモダン作家の肖像】
「看板文字」 から入って観よう、谷崎と小津　／　高橋世織
柔らかな足裏のために　／　武田信明
谷崎潤一郎と太鼓持ちの戦略　「幇間」 試論　／　野崎歓
これはわたしのこえか　谷崎潤一郎の間テクスト性について　／　佐藤泉
「母」 は描けるか？　／　藤原学
谷崎と秋成　『秋成遺文』 をめぐって　／　細川光洋

【文豪と銀幕のスターの記憶】
谷崎先生には親子二代で名付け親になっていただきました
　／　岡田茉莉子　［聞き手＝十重田裕一＋城殿智行］
舌と耳の作家、谷崎潤一郎　／　島田雅彦＋野崎歓＋渡部直己

【谷崎を味わい尽くす】
男と血肉と谷崎と　／　若合春侑
裏谷崎　／　楠見朋彦
『お艶殺し』 の夢と目覚め　／　水原紫苑

【谷崎へ捧ぐオマージュ】
皓一の背中　／　蒔岡雪子

【谷崎の書法をめぐって】
『痴人の愛』 と 『縮んだ愛』　／　佐川光晴
正直な告白　／　横田創
谷崎潤一郎――老獪な蜘蛛、あるいは捕獲者　／　佐藤亜有子

【「谷崎」から 「ＴＡＮＩＺＡＫＩ」 へ】
谷崎小説の書き出し　／　アンヌ・バヤール＝坂井　（訳＝大島眞木）
別世界という魅惑　荷風と谷崎の西洋　／　ケン・イトー　（訳＝鈴木淑美）
ひびきあうまぼろし　『蘆刈』 と夢幻能の世界　／　アンソニー・チェンバース　（訳＝鈴木淑美）

■ワールド・カルチュア・マップ
[アメリカ]　アメリカ民主主義の二つの顔　／　日比野啓
[フランス]　新しい波に乗らなかった男　モーリス・ピアラ追悼　／　彦江智弘
[ドイツ]　〈熱い時代〉へのあこがれ　第五三回ベルリン国際映画祭　／　瀬川裕司
[コロンビア]　カリブの祭典　バランキリャのカーニバル　／　久野量一
[ロシア]　コンセプチュアリズムと空　アンドレイ・モナストゥイルスキイ　／　鈴木正美
[中国]　民主化の展望を失った寂しい 「超大作」　張芸謀監督 『英雄』　／　藤井省三

■ファザー・ランド
　　アラビア語の日々　／　Ａ・Ｇ・ジェレヴィーニ

■今月の作品
　　夏目美知子　杉本恵理　／　選＝小池昌代

■われ発見せり
　　白いいどころ　／　東直子