定価1,046円(本体951円)
発売日1992年9月
■Compositions libres
病跡学の視点から ひとりの前衛画家の芸術と病理 / 中野嘉一
■連載――触覚と文化*9
眩暈 VR論 Ⅰ / 港千尋
■insomnia
ルシアン・フロイドの自画像 / 吉野啓子
ラジオ、テレビ、そしてマルチ・メディア / 水越伸
『玄語』私見 梅園哲学の将来 / 久高将壽
特集=子宮感覚
【子宮の快楽】
収縮する子宮 / 伊藤比呂美
【セクソロジーの歴史学】
女性の博物学 / 赤間啓之
子宮の近代 日本セクソロジーの誕生 / 川村邦光
オーガズム、生殖、生殖の生物学のポリティクス / トーマス・ラカー (訳=笹田直人)
ラカーにおける近代的身体と性の誕生 / 笹田直人
【リビドー論】
母胎回帰とユング心理学 〈イマジネール〉のリビドー内向 / 入江良平
【子宮の精神療法】
安静療法 ヴィクトリア朝時代女性の心的葛藤の反復か解決か / エレン・L・バサック (訳=松村伸一)
死者に微笑みを 浮上する子宮のシンボリズム / 菅靖彦
【曼荼羅のコスモグラフィー】
密教における受胎と胎児論の歴史的展開 / 田中公明
【妊娠・出産・堕胎】
母と娘の鎖 ある子殺しの症例における妊娠の意味 / 小西聖子
子宮のメタファー / 松岡悦子
失われた彼女自身 中絶論争の政治的陥穽 / 有満麻美子
【子宮空間】
壜の中の夢 建築における卵型神話の崩壊 / 飯島洋一
子宮のバロキスム 闘争する免疫システム / 澤野雅樹
マザーシップ論 視線のユ-トピア / 田中聡志
赤ん坊のいる家 アメリカ映画の場合 / 横川寿美子
【カルトムーヴィー=子宮論】
闇に漂う 環境子宮映像論 / 滝本誠
【余白のイストワール】
“クリトン”の余白に 自註「最初のテクスト」(1974)付 / ロラン・バルト (訳=下澤和義)
イチジクとフラスコのある風景 ロラン・バルトの“最初のテクスト”を読む / 下澤和義
【プラクティカル・アプローチ】
生理学から見た子宮 思考するコンプレックス・システム / 大島清
[図版構成] 子宮の解剖学 / 文・構成=布施英利
■研究=分裂症の臨床治療
分裂症の添え木療法の現況 (一九九二年) / 新海安彦
■研究=精神病理学のパラダイム
木村敏の現象学とフランス思想の今日
Ecrits du psychopathologie phanomenologique (Bin Kimura,P.U.F.)の出版に因んで
/ 加藤敏
■研究=ユング心理学の現在
ユング/ヒルマンの元型的心理学 / 河合俊雄
■連載――自転車旅行主義[cyclotourismisme]*9
ピアソラ水平奏団の熱死ヒート・デス / 香山リカ
■海外研究レポート
ジェニファーと六人の彼女たち
Dr.Gerald Schoenewolf ; Jennifer And Her Selves,1991. / 武藤晃子