定価1,430円(本体1,300円)
発売日2011年7月
ISBN978-4-7917-1229-8
【〈3・11〉】
竹内啓 『偶然とは何か』
福島原子力発電事故の制度的な原因 確率論的合理主義の吟味 / 加藤尚武
小田実 『被災の思想 難死の思想』 / 大川周明 『日本精神研究』
一九二三年と二〇一一年 二つの震災の間 / 子安宣邦
アンリ・ベルグソン 『創造的進化』
流動に不動を重ねられるか / 最首悟
パウル・ツェラン 『パウル・ツェラン詩集』
傷から言葉へ、言葉から傷へ / 斎藤環
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟』
深い衝撃 いくつか、断片をつなぎながら・・・・・・ / 亀山郁夫
マルティン・ハイデガー 『形而上学の根本諸概念』
現在はいかにして未在の他者と連帯できるか / 大澤真幸
ルイジ・ノーノ 『進むべき道はない、だが進まねばならない
・・・・・・アンドレイ・タルコフスキー』
ルイジ・ノーノ作曲 『進むべき道はない、だが進まねばならない・・・・・・
アンドレイ・タルコフスキー』 を聴いて下さい。 / 磯崎新
ナッシム・ニコラス・タレブ 『ブラック・スワン』
世界は予期できぬものであるがゆえに / 茂木健一郎
【インタビュー】
符牒とタブーに抗して アナクロニー・過誤・不可能な正義 / 鵜飼哲
災害をめぐって Disaster at large / 美馬達哉
【破局/復興】
ジャン=ピエール・デュピュイ 『ツナミの小形而上学』
不可避の破局を回避するために / 橋本一径
フランツ・カフカ 『巣穴』
三万人が自殺し続ける社会で / 合田正人
スーザン・ネイマン 『近代思想における悪』
リスボン大地震、あるいは自然悪と道徳悪 / 森政稔
ハインリヒ・フォン・クライスト 「チリの地震」
試みと処置 / 大宮勘一郎
エマニュエル・レヴィナス 『実存から実存者へ』
カタストロフィの哲学 / 西山雄二
ハンス・ヨナス 『責任という原理』
われわれが子どもたちに負っていること / 松葉祥一
【科学‐政治】
カズオ・イシグロ 『わたしを離さないで』
〈公共性〉 の創出と融解 / 金森修
ブルーノ・ラトゥール 『虚構の 「近代」』
「モノの議会」 あるいはオイコスとロゴスの 「悪魔的縁組」 のために / 近藤和敬
カール・シュミット 『独裁』
統治が技術に変容するとき / 大竹弘ニ
ミシェル・フーコー 『安全・領土・人口』
「災厄は存在しない」 「安全装置」 の罠 / 廣瀬浩司
ポール・ヴィリリオ 『領土の不安定性』
ある都市の喪失からの思索 / 平田周
【偶然性/不確実性】
ハインリヒ・フォン・クライスト 「チリの地震」
不確定なものの唯物論 / 田崎英明
九鬼周造 『偶然性の問題』
「運命」 の分かち合いによる 「無力な超力」 / 田中久文
【自然/エコロジー】
ルクレティウス 『物の本性について』
天災と人災の究極的融合 ルクレティウスと気象哲学 / 江川隆男
ミシェル・フーコー 『言葉と物』
思考の断絶の中でその断絶を思考するために / 米虫正巳
ハインリヒ・フォン・クライスト 「チリの地震」
書物の時間、人文知の震動 / 門林岳史
アルフレッド・ノース・ホワイトヘッド 『過程と実在』
未来のための自然哲学 / 森元斎
ハンナ・アーレント 『精神の生活』
思考する欲求と異様さ / 春日直樹
小林安雅 『海辺の生き物』
媒質に浸かる / 平倉圭
【生活(者)】
ティム・インゴルド 『生きていること』
〈暮らし〉 の中で逃走線を紡ぐ / 柳澤田実
マリーナ・ガムバロフ、マリア・ミース他 『チェルノブイリは女たちを変えた』
怒り・愛・パワー ヴェルホーフ 「子どもを進歩のいけにえにさせない」 によせて / 渋谷望
似田貝香門 編 『自立支援の実践知』
問いなおされる安全性の装置 / 市野川容孝
【(反)経済】
ナオミ・クライン 『ショック・ドクトリン』
災害資本主義とは何か? / 塚原東吾
セルジュ・ラトゥーシュ 『経済成長なき社会発展は可能か?』
脱成長 生命世界を守る社会の展望 / 中野佳裕
ジャン・ボードリヤール 『消費社会の神話と構造』
消費社会から浪費社会へ / 國分功一郎
【故郷性】
マルセル・モース 『贈与論』
物質と社会の再編成に向けて / 安藤礼二
イーフー・トゥアン 『トポフィリア』
土地への愛、あるいは哀惜を考えるために / 新田啓子
磯前順一 『喪失とノスタルジア』
零度への帰還 / 沈煕燦
【共同性】
ジョルジュ・バタイユ 「私たちが死んでいくこの世界」
逃れてゆくものへの問いかけ / 酒井健
ジョルジョ・アガンベン 『ホモ・サケル』
戦後言説空間の終焉に / 磯前順一
大江健三郎 『人生の親戚』
復興を迂回し傷を生き延びること / 新城郁夫
ジュディス・バトラー 『戦争の枠組み』
〈危機〉 の配分 / 清水晶子
ガブリエル・タルド 『模倣の法則』
(喜びとしての)社会を創りだすこと / 中倉智徳
【精神/身体】
ヘルダーリン 『エンペードクレス』
人類の社会実験 / 河本英夫
サミュエル・ベケット 『名づけえぬもの』
瓦礫の上を蝶の影が・・・・・・ / 十川幸司
福島真人 『学習の生態学』
知、信、リスク 学習という視点から / 熊谷晋一郎
サミュエル・ベケット 『マーフィ』
「絶対的自由の原子」 または WorstwOr (L) d Ho / 松本潤一郎
鴨長明 『方丈記』
七九九年の河の流れ / 谷徹
ウンベルト・マトゥラーナ&フランシスコ・ヴァレラ 『知恵の樹』
「確信」 への酔いから醒める技法 / 田口茂
【ポイエーシス】
井伏鱒二 『黒い雨』
『黒い雨』 に立ちつくして / 管啓次郎
J・G・バラード 『コカイン・ナイト』
つづきをやればいい / 渋谷慶一郎
スピノザ 『エチカ』
秋葉原、スピノザ。身体としての。 / 南泰裕
【エステティクス】
堀田善衛 『方丈記私記』
歴史の無気味さ / 田中純
堀江敏幸 『なずな』
物言わぬ幼児に守られて / 野崎歓
モリッシー 『Viva Hate』
毎日が日曜日のようだ / 野田努
越澤明 『復興計画』
震災後に本を読むということ / 五十嵐太郎
アルベール・カミュ 『シーシュポスの神話』
日常との向き合い方 / 郷原佳以