現代思想2012年6月号 特集=尊厳死は誰のものか

-終末期医療のリアル-

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現代思想2012年6月号 特集=尊厳死は誰のものか

定価1,430円(本体1,300円)

発売日2012年6月

ISBN978-4-7917-1245-8

■連載――アウト・イン・ザ・ワイルズ 第2回
  「エロスの現象学」 と半開きの箱 レヴィナス論(2) / 千葉雅也

■連載――真理の生成 第7回
  問い、あるいは懐疑の脈絡 / 近藤和敬

■連載――中国論を読む 第10回
  中国における 〈村落共同体〉 の読み出し
   平野義太郎 『大アジア主義の歴史的基礎』 を読む / 子安宣邦

■連載――家族・性・市場 第79回
  制度と人間のこと・2 / 立岩真也

特集=尊厳死は誰のものか 終末期医療のリアル

【討議 Ⅰ】
生きのびるための、女子会 / 川口有美子+大野更紗

【当事者】
生きよ。生きよ。 在宅人工呼吸療法の黎明期を生きた男の遺言 / 長岡紘司 [解題=川口有美子]
死に向けた 「自己決定権」 の異様さにおののくこと
 尊厳ある生をすべての人に保障する社会を求めて / 山本眞理

【エッセイ】
看取りの医療とは・・・・・・ / 町亞聖
尊厳死法の危険な可能性 / 山田真

【討議 Ⅱ】
尊厳死法制化をめぐる係争点
 日本尊厳死協会×全国遷延性意識障害者・家族の会 / 井形昭弘+桑山雄次

【臨床から】
尊厳死論を超える 緩和ケア、難病ケアの視座 / 中島孝
「在宅で看取る」 とはどういうことか 訪問診療の現場から / 佐々木淳
福島の医療現場から見えてきたもの / 小鷹昌明

【討議 Ⅲ】
尊厳死法における生権力の作動 / 小松美彦+市野川容孝

【死/終末期をめぐる政治経済】
死に場所を探して / 小泉義之
胃ろうの一〇年 ガイドライン体制のもとグレーゾーンで処理する尊厳死システム / 天田城介
「ポスト・ヒポクラテス医療」 が向かう先
 カトリーナ “安楽死” 事件・“死の自己決定権”・“無益な治療” 論に “時代の力動” を探る / 児玉真美

【生/死の 「選択」】
犠牲を期待される者 「死を掛け金に求められる承認」 という隘路 / 大谷いづみ
生と死の 〈情念的語り〉 についての覚書 / 荒井裕樹
意識障害における尊厳死で何が問われるか その予備的議論 / 戸田聡一郎

【医療×司法】
灰色の領域で太るもの 終末期医療と刑事介入の一〇年 / 岡本とをら

■研究手帖
  これからの数学・論理学の哲学に向けて / 秋吉亮太