定価1,430円(本体1,300円)
発売日2013年5月
ISBN978-4-7917-1262-5
■新連載――中国で読む「世界史の構造」 第1回
『世界史の構造』について / 柄谷行人
■連載――アウト・イン・ザ・ワイルズ 第10回
紋切型と否認 / 千葉雅也
■連載――家族・性・市場 第89回
精神医療についての本の準備・2 / 立岩真也
特集*自殺論 対策の現場から
【イントロダクション】
「誰も自殺に追い込まれることのない社会」をめざして / 清水康之
【討議】
死なせないための、女子会 / 雨宮処凛+川口有美子
【エッセイ】
狂気が希望に転じるとき / 大野更紗
【自殺対策への批評】
労働の病、レジリエンス、健康への意志 / 北中淳子
自死の「動機の語彙」としての「うつ病」 労災保険における「自死=病死=災害死」という構図 / 山田陽子
自殺対策の推進における家族員の責務とその上昇をめぐって / 藤原信行
【自殺のタイポロジー】
老いらくの自殺 ポスト経済成長時代の超高齢社会から排除される人たち / 天田城介
労働にまつわる死の変化と問題の所在 死傷、過労死から自殺へ / 伊原亮司
「就活自殺」とジェンダー構造 / 橋口昌治
子どもの自殺を消費する社会 / 伊藤茂樹
【死-権力】
「理性的自殺」がとりこぼすもの 続・「死を掛け金に求められる承認」という隘路 / 大谷いづみ
遺体たちの遺書、焼身への差押えを解け 悠久かつ残酷なジャンル、韓国の焼身労働者たちの「評伝」について / 黄鎬徳 田島哲夫訳
絡まり合いと自滅 ドゥルーズ=ガタリのファシズム論の現代的意義の検討 / 篠原雅武
【自殺へのアプローチ】
モラリズムの蔓延 / 小泉義之
自殺の社会学的課題 / 山下雅之
自己、社会、そして神に反して 哲学・法学・文学に見る一八世紀イタリアの自殺論 / F・カンパニョーラ
■研究手帖
「新しい社会運動」なんてものはない / 松井隆志