定価1,361円(本体1,238円)
発売日2011年5月
ISBN978-4-7917-0222-0
■連載
私の昭和史 戦後篇・続17 / 中村稔
■夢遊する読書*4
観察の技法 / 横尾忠則
■耳目抄*299
二つの記憶 / 竹西寛子
■詩
28000人 他一篇 / 須藤洋平
コバルトの空 / 城戸朱理
非在の波 / 管啓次郎
特集*角田光代 明日に向かって歩くのだ
【対談】
映画『八日目の蟬』が見た世界 小説から映画へ受け渡されたもの / 角田光代×成島出
【『八日目の蟬』トリプティック】
「がらんどう」と処女懐胎 / 三浦哲哉
野々宮希和子/檀れい賛 テレビ版『八日目の蟬』を巡って / 岡田暁生
母と女とがらんどう / 斎藤環
【書き下ろし短篇】
四月一日 / 角田光代
【わたしとカクタさん】
角田さんこわい / 西加奈子
本当の少女漫画脳の使い方 / 松田青子
ここではない場所へ カクタさんのカクタさんたるユエン / 東賢次郎
【インタビュー】
部屋と小説と私たち 二〇年の歩みとその行方 / 角田光代 [聞き手=千野帽子]
【角田光代の(反)エコノミー】
「守銭奴」としてのカクタミツヨ / 前田塁
Pretty Vacant 『八日目の蟬』はなぜ売れた / 飯田一史
それがだれであれどうぞもてなしてください 『ツリーハウス』と条件なき歓待 / 佐藤泉
【角田光代の90年代を測量する】
「私小説から風俗小説へ」とは何か? 角田光代小論 / 絓秀実
現在を現実へと着地させる装置=部屋 九〇年代の角田光代 / 古谷利裕
対岸の八〇年代 角田光代論 / 大杉重男
【アルバム】
角田光代が歩いた土地
【関係の倫理】
ふたりで生きる 角田光代氏の「吐き気」について / 杉田俊介
遠ざかる家族、あるいは残像としての家 『夜をゆく飛行機』から / 谷崎由依
「つながり」 のダークサイド / 水無田気流
日常の自明性の欠落を生きる 3・11以後のための角田の世界 / 樫村愛子
「関係」 をめぐる旅 角田光代の双六的人間曼荼羅 / 伊藤氏貴
【座談会】
「その一行」を考えて今日もわたしたちは呑んでいる / 角田光代・河野丈洋・中村航・長嶋有
【資料】
角田光代全著作解題 / 編=千野帽子(分担執筆者=浅野白湯・江南亜美子・千野帽子)
■今月の作品
照井知二 立川裕也 水橋佑美 草野理恵子 / 選=小池昌代
■われ発見せり
わが師カミュ、と、氷河は言ったが。 / 藤田貴大