定価1,361円(本体1,238円)
発売日2012年6月
ISBN978-4-7917-0238-1
■人生に関する断章*6
核兵器について / 中村稔
■夢遊する読書*16
映画の手がかり / 横尾忠則
■破局論*2
地震と革命 / 飯島洋一
■詩
旅唄 / 日和聡子
特集*アントニオ・タブッキ
【アントニオ・タブッキ・アンソロジー】
元気で――『絵のある物語』より / アントニオ・タブッキ (訳=和田忠彦)
しずかな旅人 『絵のある物語』 より / アントニオ・タブッキ (訳=和田忠彦)
海にあずけたチケット――『いつも手遅れ』より / アントニオ・タブッキ (訳=和田忠彦・粒良麻央)
いつも手遅れ――『いつも手遅れ』より / アントニオ・タブッキ (訳=和田忠彦・石田聖子)
思い出はあとからはじまる――『ちいさな船』より / アントニオ・タブッキ (訳=和田忠彦・高田和広)
知識人像をめぐる最新の考察――アドリアーノ・ソフリに宛てて / アントニオ・タブッキ (訳=和田忠彦・住岳夫)
【タブッキ追悼】
アントニオ・タブッキ 水面に映った辛辣な異説 / レーモ・チェゼラーニ (訳=橋本勝雄)
夢をはがす声 / 小池昌代
追悼原稿によるとタブッキは…… / 福永信
【対談】
アントニオ・タブッキ、手と声の記憶をめぐって / 堀江敏幸×和田忠彦
【タブッキの書法】
現代イタリア文学におけるアントニオ・タブッキ――真剣な遊びにおける虚構と生 / 橋本勝雄
タブッキが追いかけた影 / 堤康徳
ポルトガル、裏面へ――ペソアの異名者としてのタブッキ / 澤田直
境界線をもつ作家――モーリス・ブランショを/から読むアントニオ・タブッキ / 安原伸一朗
夢の裏側へ――アントニオ・タブッキの作品をめぐる旅 / ペルル・アッブルジャーティ (訳=和田忠彦・越前貴美子)
【〈夜〉の彷徨い】
消失への遊戯ゲーム / 倉数茂
眠らなかった者へ――タブッキとフランス思想 / 藤岡俊博
影を見つけた男――アラン・コルノー監督『インド夜想曲』(一九八八)をめぐって / 篠儀直子
【タブッキ・リーディング】
歴史の縦糸と魔術の横糸――『イタリア広場』について / 樋口ヒロユキ
アントニオ・タブッキの技法――『逆さまゲーム』を読む / 横田創
断片という物語――『島とクジラと女をめぐる断片』の余白に / 陣野俊史
筋プロットと分身と『インド夜想曲』――出張版・幻談の骨法 / 千野帽子
偶然を期して動くこと――『遠い水平線』へ向かって / 大竹昭子
異名者タブッキ――『フェルナンド・ペソア最後の三日間』を過よぎる / 豊崎由美
善行にかんするエスキス――『供述によるとペレイラは……』 / 佐々木敦
タブッキの〈声〉――『他人まかせの自伝 あとづけの詩学』 をめぐって / 江南亜美子
時をめくる手つき――『時は老いをいそぐ』 / 芳川泰久
【資料】
アントニオ・タブッキ全著作解題 / 花本知子
■今月の作品
貝又臣 地引章人 小林利● / 選=小池昌代
■われ発見せり
一杯の酒、一首の歌を / 鈴掛真