定価1,430円(本体1,300円)
発売日2015年9月
ISBN978-4-7917-0294-7
■人生に関する断章*44
西鶴『武家義理物語』を読む / 中村稔
■記憶の海辺——一つの同時代史*5
「プラハの春」前後 あるいは才能の行方 / 池内紀
■[新訳]ステファヌ・マラルメ詩集*最終回
君の歴史に入り込むのは 他二篇 / ステファヌ・マラルメ 訳=柏倉康夫
■詩
百年と蝉は鳴く / 三角みづ紀
■耳目抄*333
私の平成二十七(二〇一五)年八月 / 竹西寛子
特集*‘’男の娘'' “かわいい”ボクたちの現在
【対談】
女装男子は一日にしてならず、いわんや男の娘をや / ふみふみこ+秀良子
【常に傍らにありし者たち 】
トランスジェンダー文化の原理 双性のシャーマンの末裔たちへ / 三橋順子
“男性差別”社会の癒やし 女装男子の歴史と現在 / 佐伯順子
「女の子になりたい男」の近代 異性愛制度のなかの〈男の娘〉表象 / 樋口康一郎
【別なきもののパンセ】
超克される性/別 〈男の娘〉という存在論 / 大島 薫 聞き手=編集部
〈かわいい〉をめぐるエポケーとその諸条件 / 阿久津愼太郎
男の一生よりも刺激的な女の一夜 / さつき
女装と男の娘の容姿と身体 / あしやまひろこ
自由と抑圧のはざまでかわいさを身にまとう / 田中東子
ヘルマフロディトスの身体 オブジェとしての男の娘は如何にして誕生し、何を求めるのか / 柴田英里
【攪乱される描画】
境目と境界の漸近線 『境界のないセカイ』の向こう側 / 幾夜大黒堂 聞き手=編集部
大きな声ではいえないオトコノコ漫画の秘密 / 永山 薫
彷徨う者たちの倫理 来るべき志村貴子論のために / 日高利泰
BLに「男の娘」がいないわけ 「BL進化論」の立場から考える / 溝口彰子
男の娘のメカニズム その見られ方、読まれ方 / 泉 信行
【または“愛”の名において 】
“オトコノコ”はどこにいる / 井戸隆明 聞き手=編集部
魅せ(られ)た男たち 《男の娘》一〇年の軌跡 / 椿かすみ
「男の娘」への愛と傷と鏡 / 水野 麗
彼女から生えているのは「ぼくのと同じちんぽ」だ / 二村ヒトシ
【〈男の娘〉はどこにでも】
ショタ・女装少年・男の娘 二次元表現における「男の娘」の変遷 / 吉本たいまつ
■今月の作品
薪野マキノ・佐野玲子・城木信・佐々木貴子・サトウアツコ / 選=藤井貞和
■われ発見せり
子産み、苦痛と快楽 / 宮澤由歌