定価1,430円(本体1,300円)
発売日2016年2月
ISBN978-4-7917-0304-3
■私が出会った人々*2
故旧哀傷・大西守彦 / 中村稔
■記憶の海辺——一つの同時代史*10
中心と辺境 あるいはウィーンの世紀末 / 池内紀
■詩
故郷世界 家と死者 / 倉田比羽子
いとしい / 武田祐子
■耳目抄*336
「儀式」に始まる / 竹西寛子
特集*原節子と〈昭和〉の風景
【対談】
永遠の謎 最後の映画スター・原節子 / 岡田茉莉子 吉田喜重
【戦前と戦後とひとりの女】
「戦後」にはまりこめない二人 / 『東京物語』から 中野翠
国民女優としての原節子 / 四方田犬彦
スメラの女 / 片山杜秀
【美貌の相貌、あるいは小津安二郎とともに】
美の重さ / 鈴木了二
人間 原節子 そのエロスの源泉 / 長谷正人
はじまりとしての『晩春』 / 宮本明子
『東京物語』の原節子 / 濱口竜介
【映画の所作、女優の境域】
雨になやめる海棠 原節子・不在のイマージュ / 堀禎一
「女優」は変化する / 安川有果
生きた眼差しの跡を見つめる / 小森はるか
【時代を引き受ける──〈昭和〉と名指されるものについて】
『新しき土』、その時代と原節子 / 瀬川裕司
体現者であり媒介者 黒澤明映画の原節子について / 赤坂太輔
天女のくちづけ 『お嬢さん乾杯!』における原節子 / 久保豊
民主主義の女神は自転車に乗って 原節子にみる「性」の解放と抑圧 / 紙屋牧子
戦後とその分身 『めし』における成瀬巳喜男と原節子 / 大久保清朗
【神話の黄昏】
〈永遠の処女〉言説を超えて ギッシュ、ガルボ、原節子 / 田村千穂
「わたし、ずるいんです」 女優原節子の幻想と肉体 / 河野真理江
スクリーンの〈湿度〉と原節子の眼差し 『わが青春に悔なし』から『熱風』へ / 北村匡平
【語りうるものをめぐって】
原節子主要出演作品解題 / 伊藤洋司
■今月の作品
草野青人・堺俊明・赤木祐子・大谷幸久・佐々木貴子 / 選=三角みづ紀
■われ発見せり
時代をケアする「眼」 宮島亜希と大槻春奈 / 稲垣諭