ユリイカ2026年12月臨時増刊号 総特集=川上未映子

  • はてなブックマークに追加
  • LINEでシェア
  • Google+でシェア
ユリイカ2026年12月臨時増刊号 総特集=川上未映子

定価1,980円(本体1,800円)

発売日2026年11月6日

ISBN978-4-7917-0484-2

映画『すべて真夜中の恋人たち』11月13日公開!
ひととひとのあいだに差があること、傷つけずにはいられないこと、生むこと、生まれてしまうこと――現実の一回性を否応なく生きるしかない無防備なわたしたちの身に起こり、取り返しがつかないまま冷たく硬直していたすべてが、物語として息を吹き返していく。累計40万部突破のロングセラー『すべて真夜中の恋人たち』(2011)の岨手由貴子監督による映画化を機に、芥川賞受賞作『乳と卵』、中原中也賞受賞作『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』(ともに2008)から、読売文学賞を受賞した『黄色い家』(2023)まで、川上未映子の鮮やかな言葉にあらためて直面する。

line2.gif

❖ロングインタビュー
イノセンスでどこまでいけるのだろう / 川上未映子(聞き手=髙山花子)

❖邂逅・川上未映子
『早稲田文学』での幸運な出遭い / 黒田夏子
小説の中の詩 / 穂村弘
お願い、詩も書いて! / 高橋源一郎
頭は私の 考えのでっかい鼻緒 / 井戸川射子
憧れの人であっても関係性は変化する / 安堂ホセ
衝動を撫でる光 / 坂口涼太郎

❖対談
光の物語 / 川上未映子×岸井ゆきの

❖インタビュー
すべて引用かもしれないけれど / 岨手由貴子(聞き手=上條葉月)

❖真夜中を照らす
真空への一歩――『すべて真夜中の恋人たち』 / 今村純子
目的のない、何のためでもない言葉――『すべて真夜中の恋人たち』と孤独の距離 / 小澤英実

❖ページの温度
夏と物語の引力 / 成清朔
あの頃の熱とか。生むとか、生まないとか。 / 小野絵里華

❖途方もない未来に向かって
ここに口唇的な快楽がまったく語られていないのは、なぜなのか――川上未映子『夏物語』論 / 蓮實重彥
『夏物語』は「産まれてこない方がよかった」という出産の非倫理性をどう封じたか / 長谷川愛
未来は未来を手放すことにある――反優生思想小説として『夏物語』を読む / ヴューラー・シュテファン

❖変身する言葉
言葉の体を編む――川上未映子の感触できる作品 / ローレル・テイラー
『黄色い家』からSisters in Yellowへ――シスターフッドの可能性 / 由尾瞳

❖マンガ
川上未映子さんとの遭遇 / 小林エリカ

❖女たちの物語であること
女が小説を書くこと / 木村朗子
わたしのものの彼方――川上未映子の「家」と女たち / 渡邊英理
レズビアンの亡霊たち――ヴァージニア・ウルフから川上未映子「ウィステリアと三人の女たち」を読む / 松本夏織
物語の外へ / 髙山花子

❖声はどう響くか
「ノート」 / 青柳いづみ
「ウィステリアと三人の女たち」の舞台化をめぐる / 藤田貴大

❖そこに立っている人
ワンダーと死 / 山本浩貴(いぬのせなか座)
鼻の数ミリ、ブランドの値札――川上未映子の美、金、欲望 / つやちゃん

❖語りかけられるもの
そういうものだ、は適さない――「十三月怪談」を読む / 青山拓央
りぼんというエンブレム / 山本充
未来を約束する / 岩川ありさ

❖めくるめく「わたし」
「傍白」として聞く――『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』について / 青野暦
寄る辺なき者たちがともに暮らすという「希望」――『黄色い家』と生活の記憶 / 山家悠平
これは歯ではない、かしらん / 青山新
小さな私たちのリアリティ――『あこがれ』における子どもの実存と大人になることをめぐって / 黒木萬代

❖​資料
川上未映子全単行本解題 / 鈴木紗和
 

装幀……名久井直子
ロングインタビュー・インタビュー・対談扉・ヘッダー設計……北岡誠吾
表紙写真 撮影……当山礼子
     ヘアスタイリング……武田雅俊
     衣装スタイリング……井口さおり
     メイクアップ……吉岡未江子
     撮影場所……三菱一号館美術
表4衣装白ジャケット、ベアトップ、スカート……FUMIKA_UCHIDA