植物時代 人類進化の種が蒔かれたとき

ディーン・フォーク 著,風間賢二 訳

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植物時代 人類進化の種が蒔かれたとき

定価3,520円(本体3,200円)

発売日2026年5月26日

ISBN978-4-7917-7780-8

植物は人類になにをもたらしたのか
枝を折る、籠を編む、紐を撚る……。植物とのかかわりこそが、言語や音楽を操る高度な認知革命の土台を築いたのではないか——。これまで人類進化のターニングポイントとされてきた石器時代以前に光をあてた、あたらしい進化史。

解題=長谷川眞理子

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前書き

謝辞

主要な出来事のタイムライン

序章

第一章 樹上の籠
大型類人猿の就寝用巣作りの方法とその理由
素朴物理学(フォークフィジック)
類人猿の物理世界

第二章 樹上の籠から地上の籠へ
人間と類人猿の歩き方
ベビーウォーカー
化石記録が二足歩行の出現について示していること
植物時代
なぜ歩行するのか?
巣材

第三章 今朝、巣を作ったのか?
私たちの睡眠
チンパンジーの睡眠パターン
伝統社会における睡眠
人間の睡眠――進化のパズル
レム睡眠には何かがある
夜間の不安と夢――進化論的視点
地上で眠ることに関するまとめ

第四章 樹上の巣からベビーキャリアまで
いつヒト族はベビースリングを発明したのか?
世界中のベビースリング
男は守護者(プロテクター)、女は荷運び人(ポーター)

第五章 最初は木、次に石
石器の製作
狩人チンパンジー
棒、石、そして初期ヒト族
男は狩人、女は採集者

第六章 赤ちゃんの落下が言語の始まり
おそらく最初のスリングは植物のストラップだった
人間の乳児の反射神経――原始からの残存
ハンググライダー後方着陸
赤ちゃんたちの口から
二足歩行、リズム、そして言語の出現

第七章 ホビットとどのような関係があるのか?
海上の籠
偶然の筏(いかだ)から意図した航海へ
木舟(ボート)と植物学(ボータニー)を超えて

結論
植物崇拝

本書の屋台骨を支える人々
マッツ・ラーソン……母親の足音
カテリーネ・クープス……地上睡眠への移行
スザンヌ・シュルツ……夜行性捕食者――地面で寝ることのデメリット
カーラ・ウォール=シェフラー……女性――重荷を背負う性
ヘレン・アンダーソン……クロスハッチング、トレリス、ダイヤモンドパターン
レベッカ・ビアマン・ギュルビュズ……木工と認知
グレン・マーシャル……オーストラリアとフローレス島へのラフティング―どのようにして成し遂げたのか?
ルイ・ガルシア……繊維芸術の過去と現在

最後に

解題

参考文献

原注

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[著者]
ディーン・フォーク(Dean Falk)
フロリダ州立大学人類学教授。言語・音楽・分析的思考・戦争へとつながった人類の認知能力について研究する。非ヒト霊長類、先史時代の人類近縁種、そしてホモ・フロレシエンシス(通称「ホビット」)に関する共同研究を主導。著書にBraindance(University Press of Florida, 2004), Finding Our Tongues(Basic Books, 2009), The Fossil Chronicles(University of California Press, 2011)など。

[訳者]
風間賢二(かざま・けんじ)
幻想文学研究家。翻訳家。1998 年『ホラー小説大全』(角川書店)で第51 回日本推理作家協会賞を受賞。主な著書に『スティーヴン・キング論集成』(青土社)、『怪異猟奇ミステリー全史』(新潮社)など。スティーヴン・キング『ダーク・タワー』(KADOKAWA)シリーズ、ロバート・カークマン『ウォーキング・デッド』(飛鳥新社)シリーズ、カレン・ティ・ヤマシタ『熱帯雨林の彼方へ』(新潮社)、マーク・スティーヴン『スプラッター映画と資本主義』(青土社)など訳書多数。

[解題]
長谷川眞理子(はせがわ・まりこ)
進化生物学者。イェール大学准教授、早稲田大学教授、総合研究大学院大学教授・学長などを経て、2023 年4 月より日本芸術文化振興会理事長。野生のチンパンジー、イギリスのダマジカ、野生ヒツジ、スリランカのクジャクなどの研究を重ねつつ、人間の進化と適応の研究も行っている。主な著書に、『クジャクの雄はなぜ美しい?』(紀伊國屋書店)、『ダーウィンの足跡を訪ねて』(集英社)、『私が進化生物学者になった理由』(岩波現代文庫)、『進化的人間考』(東京大学出版会)がある。