古事記研究 近代篇

三浦佑之 著

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古事記研究 近代篇

定価2,860円(本体予価2,600円)

発売日2026年4月24日

ISBN978-4-7917-7783-9

近代国家の成立期に古事記はどう利用されたのか、戦前から戦後にかけて古事記解釈はどのように変わったのか、そして、人びとは古事記神話になにを求めつづけているのか……。

ラフカディオ・ハーンや西郷信綱といった先達の足跡を確かめながら、古事記がたどった数奇な運命を第一人者がたどりなおす。

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まえがき

Ⅰ 近代国家と古事記

第1章 求められた古事記
神話画の拡散/国定教科書と神話/「記紀」という呪縛

第2章 国定教科書と巌谷小波
巌谷小波と国定教科書/教科書と神話/日本武尊という英雄/好まれる英雄神話/利用された小波

第3章 「国譲り」という目眩まし
出雲制圧神話/「国譲り」の出現/平田篤胤にふれて

第4章 教育紙芝居と古事記
時代のなかの教育紙芝居/大国主命と白兎――五山の描いた日本神話/古事記の素兎と五山の白兎/五山の紙芝居にみる日本の古典と昔話/次の時代へ

Ⅱ ラフカディオ・ハーン 異界と古事記

第1章 幽霊のいる洞窟と海
潜戸と子どもたちの亡霊/海とハーン/浦島

第2章 ハーンの古事記を読む
ハーンが取りあげた神話/ハーンと滅びゆく少年/盲目の少年へ

Ⅲ 西郷信綱研究

第1章 西郷信綱の出発 八月一五日を挟んで
歌との別れ/戦争のなかの二〇代/もうひとつの古事記注釈/生涯の仕事

第2章 西郷信綱の古事記
『古事記の世界』と『古事記研究』と「解題」風に/『古事記の世界』について/『古事記研究』について/英雄叙事詩論への助走

第3章 西郷信綱のことばと感性
(1)古代の声を聴
(2)感性とことばに遊ぶ
(3)西郷信綱と倉野憲司
(4)西郷さんへ

Ⅳ 国文学敵叙事詩研究

英雄叙事詩の萌芽/文学研究史のなかの叙事詩論/英雄時代論争の勃発/「古代貴族の英雄時代」その後/その後の西郷信綱

あとがき/初出一覧/参考文献一覧/人名神名索引

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三浦佑之(みうら・すけゆき)

1946年、三重県美杉村(現・津市)生まれ。成城大学文芸学部卒業、同大学院博士課程単位取得退学。共立女子短期大学、千葉大学、立正大学で教鞭をとる。千葉大学名誉教授。古代文学を専攻し、伝承・昔話や地域文化などを多岐にわたり研究。1987年に『村落伝承論』(五柳書院)を著し第5回上代文学会賞受賞。2002年に古老の語り口調で訳した『口語訳 古事記』(文藝春秋)で第1回角川財団学芸賞受賞。2013年に『古事記を読みなおす』(ちくま新書)で第1回古代歴史文化賞みやざき賞受賞。そのほかの著作に『古代研究』、『増補新版 昔話に見る悪と欲望』、『古事記学者ノート(コジオタノート)』(以上、青土社)、『風土記の世界』(岩波新書)、『風土記博物誌』(岩波書店)、『古事記を旅する』(文春文庫)、『増補 日本霊異記の世界』(角川ソフィア文庫)、『口語訳 日本霊異記』(KADOKAWA)、『出雲神話論』(講談社)、『読み解き古事記 神話篇』(朝日新書)、『「海の民」の日本神話』(新潮選書)など多数。