定価1,980円(本体1,800円)
発売日2026年3月27日
ISBN978-4-7917-0475-0
国立西洋美術館「チュルリョーニス展 内なる星図」展開催記念
2025年に生誕150年を迎えた画家・音楽家のチュルリョーニスはリトアニアにおいて伝説的な芸術家としてその名を刻まれている。19世紀末から20世紀の開巻に35年の短いを人生を送ったチュルリョーニスは象徴主義などの同時代の思潮から土着の民俗学まで、さまざまな要素を取りこみながら絵画と音楽の制作を手がけ、そこには宇宙的な霊感が傾けられた。国立西洋美術館の展覧会を機に、その霊感=インスピレーションに迫る。

特集*M・K・チュルリョーニス――絵画と音楽の星図
❖対談
チュルリョーニスの星座――リトアニア・ポーランド・ロシア / 沼野充義 櫻井映子
❖祖国からのメッセージ
はるかな西から / ヴィータウタス・ランズベルギス 訳=沼野充義
❖チュルリョーニスのミクロコスモス
太陽でも月でもない光――チュルリョーニス、創造と病、近代の照明、正体不明の男 / 加藤有希子
見えないものを描く――アフ・クリント、クプカ、チュルリョーニス / 中島水緒
周縁からの象徴――チュルリョーニス/ハマスホイ試論 / 矢橋佳音
❖メモワール
ダヌーテからの手紙 / 宮山幸久
『チュルリョーニスの時代』日本版の記憶 / 若木信吾
❖観想と聴取
絵画連作「ソナタ」にみる音楽性――チュルリョーニスにおける絵画と音楽の総合 / 倉林靖
構造と神秘的なもの――チュルリョーニスにおける宇宙論的志向と二つの媒体の亀裂 / 高橋健一郎
チュルリョーニスとスクリャービン――音楽を軸とする諸芸術の統合への二つの道 / 野原泰子
交錯する国、言語、芸術――チュルリョーニスの足跡を辿って / 松尾梨沙
❖Pasaulio sutvėrimas
お前の巨人たちが立ち上がる / 安田登
星に手が届かないことの悲しさ――チュルリョーニスとプラトーノフの宇宙 / 工藤順
❖宇宙とのコレスポンダンス
天体と建築の共鳴――チュルリョーニスの建築モチーフを読み解く / 本田晃子
天使たちの宇宙――ミカロユス・チュルリョーニスの絵画的想像力 / 細川瑠璃
(ロシア)宇宙芸術の点景 / 生熊源一
はるかな夢の軌跡――チュルリョーニスを遠く離れて / 鴻野わか菜
❖邂逅に向かって
チュルリョーニスに寄せて / 在本彌生
和解には蜂蜜を / 渡辺泰子
❖地霊の囁く場所
チュルリョーニスとその時代 / 梶さやか
祖国の芸術家チュルリョーニスを詠むリトアニアの詩人たち / 木村文
リトアニア十字架の世界 / 坂内徳明
ミルク缶とプレリュード / 一之瀬ちひろ
❖チュルリョーニスとともに
ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス 生涯と創作の軌跡 / 布川由美子
❖忘れられぬ人々*54
故旧哀傷・伊庭保(二) / 中村稔
❖物語を食べる*46
迷子をめぐる精神史的な考察 / 赤坂憲雄
❖詩
朝の暗さ 他一篇 / 張文經
❖第31回中原中也賞発表
成清朔『彼方の幽霊』
受賞のことば / 成清朔
受賞詩集より――They トルソー 灯台守 彼方の幽霊
選評=カニエ・ナハ 川上未映子 野崎有以 蜂飼耳 穂村弘
❖今月の作品
吉岡幸一・norik@_K・祁答院刻・炫 / 選=高橋順子
❖われ発見せり
京都とケーキ / 遠藤太良
表紙・目次・扉=北岡誠吾
表紙図版=ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス《祭壇》1909年、テンペラ/厚紙、国立M. K. チュルリョーニス美術館(カウナス)所蔵
M. K. Čiurlionis National Museum of Art, Kaunas, Lithuania.
「チュルリョーニス展 内なる星図」(会期:3月28日[土]-6月14日[日] 会場:国立西洋美術館)出品作品