映画が娯楽の王様だった

-淀川長治の神戸、山田洋次の東京-

戸田学 著

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映画が娯楽の王様だった

定価3,520円(本体3,200円)

発売日2025年11月25日

ISBN978-4-7917-7750-1

映画を、映画人を、映画館を語り継ぐ
神戸・新開地に花開いた“映画”という新たな文化、その始まりに幼少期から接した淀川長治と、松竹蒲田撮影所の名匠たちの後ろ姿から映画をつかみ取っていった山田洋次、ふたりの記憶をつなぐ著者一流の映画語りは数々の名画の封切りだけではなく、『日曜洋画劇場』や『月曜ロードショー』の吹き替えをもよみがえらせる。聴くように読む絶好の映画招待席。

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[目次]

序 脅威の記憶力を誇る、聞き上手 西岡琢也

1 淀川長治さんの文化
淀川長治さんに聞く 神戸・新開地――華麗なるこの文化発信都市
淀川長治という文化

2 映画雑録
「たよりにしてまっせえ」――『夫婦善哉』/「最後のサービスや」――『世にも面白い男の一生 桂春団治』/「無芸無趣味のつまらん男でね」――『007/サンダーボール作戦』/「今、あの人が来た」――『我が谷は緑なりき』/「完全な人はいない」――『お熱いのがお好き』/「俺は中流ぐらいのとこか、博」――『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』/「えらいこと言うてくれる…」――『暖簾』/「明日に望みを託して」――『風と共に去りぬ』/「わし、お前に負けた。今にええ男になるやろう…」――『悪名』/「あこにおんのとな、わいとな、どっちがええ男や?」――『悪名市場』/「あんさんら、それでも船場の大家のとうさんでおますんか」――『女系家族』/「わしも山へゆく年だでな、歯がダメだで」――『楢山節考』/「リンカーンにもたくさんの敵はいたわ。正義の人に敵はつきものよ」――『スミス都へ行く』/「ボンド……ジェームズ・ボンド」――『007は殺しの番号』/「お前の身が立つように…つる家の主はその事しか考えちゃいねえ」――『ドラマスペシャル みをつくし料理帖』/「時が傷を癒し 幸福の秘訣は他人に尽くす事だと教えられる」――『巴里の女性』/「黙れ! 弟野郎の分際で!」――『おとうと』/「こらおかしい…笑いが止まらん……」――『花のれん』/「自分が本当に好きなものを見つけて下さい」――『まあだだよ』/「裸で生まれて来たものが裸で死んでゆくのは当然の事。これが人の生き方の極意と思召せ」――『春の坂道』/「殺さなければ殺される」――『宮本武蔵 一条寺の決斗』/「あなたを愛してしまったの」――『大空港』/「彼は物覚えが早いんだ」――『バス停留所』/「どんなモンスター!」――『ヤング・フランケンシュタイン』/「(ここに住んでいる人たちは)死を恐れない。しかも生きることを恐れない」――『アラモ』/「殺せばいい」――『ダラスの熱い日』/「プエルトリコ人じゃない」――『ウエスト・サイド・ストーリー』/「GO! GO! GO!」――『宇宙からの脱出』/「あなたの苦しんで来られた芸というものに私も一度触れてみたいんです」――『歌行燈』/「月に手を伸ばすな」――『麗しのサブリナ』/「その優しさが彼をここまで追い込んでしまったんだ」――『野生の証明』/「沖田さん! 一刻も早く電話してください!」――『新幹線大爆破』/「ええ、どうぜ私はおたふくですからね」――『なみだ川』/「笑え、畜生」――『ジョーズ』/「もう一週間、愛してるよ」――『小さな恋のメロディ』/「これは特製の大型拳銃だ。脳ミソが吹っ飛ぶ。それでも賭けてみるつもりか。どうだ」――『ダーティハリー』/「あ~、剣術は柳生新陰流免許皆伝の腕前だ。うん」――『濡れ髪牡丹』/「お前が嫌いになった」――『イニシェリン島の精霊』/「これがその、母子雁でございます、プリーズ!」――『雁の寺』/「ここのうちはてんでバラバラや。けったいなうちや」――『青空娘』/「敵は正面からは来ない」――『誇り高き男』/「ここのお嬢さん、とってもキレイなんだ。ちょっと見せたかったわ」――『秋日和』/「初対面でしたかしら?」――『泥棒成金』/「臆病を極端に嫌う性格から時に能力以上のことに挑む癖がある」――『ジュリア』/「私はあの声と肉体から逃げられない」――『愛の嵐』/「元気を出すのはあんただよォ」――『硝子のジョニー 野獣のように見えて』/「おみやげ!」――『綴方教室』/「そうやってみんなで私を食い物にすればいいんだわ!」――『女が階段を上る時』/「不運は人間を叩き上げるか、押し潰すかのどちらかだ」――『野良犬』/「俺の名は……桑畑三十郎、もうそろそろ四十郎だがなあ」――『用心棒』/「じゃあ仇同士、乾杯!」――『黒部の太陽』/「タクシー!」――『グロリア』/「男運が悪いの。初キスも墓場でよ」――『アパートの鍵貸します』/「キスを拭うなんて照れないでよ」――『平原児』/「旅芸人をやってる女はね、若いうちには1度はこんな思いをする時があるんだよ」――『伊豆の踊子』/「弱さを許すことを学ばないと第一級の女にはなれない」――『フィラデルフィア物語』/「私の心も」――『北北西に進路を取れ』/「ニッポンにようこそ、ボンド君!」――『007は二度死ぬ』/「門を開けてください! 非常災害対策本部長、内閣総理大臣の命令です」――『日本沈没』/「最悪よね……最高だわ」――『リオの男』
大阪映画の味わい

3 山田洋次監督の世界
山田洋次監督作品とハナ肇とクレイジーキャッツ
映画『男はつらいよ』の笑いの魅力
戸田学が聞く山田洋次作品の創作術
クレイジーキャッツの善き人々

あとがき