定価3,300円(本体3,000円)
発売日2025年11月26日
ISBN978-4-7917-7752-5
スプラッターの真のヒーローは資本の犠牲者だ!
人体が暴力的に引き裂かれ、切り刻まれ、溶かされ、変質し、液体として飛び散り、怪物のような忌まわしい形態に変化するとき…。私たちを魅了し続けているその表現の裏側にある資本主義という大きな潮流に目を向ける。誰もが直面しているホラーのような日常をサバイブするための理論的・実践的な知のガイド!

[目次]
謝辞
第一章 はじめに
資本主義――ホラー・ストーリー
切 断 (ミューティレイション)はメッセージ
暴力のスタイル――スプラット、スラッシュ、スナッフ
問い:資本主義とは何か? 答え:運動する矛盾
スプラッターと資本、歴史内で同調
本書の概要
最初の幕間 お下劣ナスティビデオ
第二章 ホラーショーとしてのマルクス主義
歴史の虐殺台
ゴシック、ゴア、ガレルテ
セルゲイ・エイゼンシュテイン――ゴアのゴッドファーザー
マルクス主義がグラインドハウスに進出
第二幕間 去勢ポルノ
第三章 アメリカの人食い饗宴
フロリダにおけるエジプトの人肉嗜食
市 場(エンポリアム)を離れて屠殺場へ
ゾンビ・エコノミクス――労働の(不)死
穏健なる提案――金持ちを食おう!
第三幕間 グローバル・フェロックス
第四章 制御不能な臓器
新自由主義の悪夢の身体
新しい肉体万歳!
内なる敵――サッチャー政権下の家族のサディズム
破滅のランデヴー――ビバリーヒルズの血の饗宴
大いなる束の間の皮膜を剥ぐ
第四幕間 クラトゥ・バラダ……ネクタイ
第五章 壮絶な(スペクタキュラー)拷問
終末的危機――恐怖に基づくモデル
ポスト社会主義の殺人工場
フラクタル的再結合――あるいはファイナンシャル・ジグソーパズル
今や誰もがムカデ人間!
最終章 ミイラ化した変化
原注
訳者あとがき

[著者]マーク・スティーブン Mark Steven
オーストラリア出身。エクセター大学准教授。20-21世紀の文学を中心としながら、文学や映画と政治経済(とりわけマルクス主義)との関係を研究している。単著に、本書のほか、Class War:A Literary History(2023, verso)、Red Modernism: American Poetry and the Spirit of Communism(2017, Johns Hopkins University Press)がある。
[訳者]風間賢二(かざま・けんじ)
1953年生まれ。武蔵大学人文学部卒業。幻想文学研究家。翻訳家。1998年『ホラー小説大全』(角川書店)で第51回日本推理作家協会賞を受賞。主な著書に『スティーヴン・キング論集成』(青土社)、『怪異猟奇ミステリー全史』(新潮社)など。スティーヴン・キング『ダーク・タワー』(KADOKAWA)シリーズ、ホセ・カルロス・ソモサ『イデアの洞窟』(文藝春秋)、ジェフ・ニコルスン『装飾庭園殺人事件』(扶桑社)、第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品ロバート・カークマン『ウォーキング・デッド』(飛鳥新社)シリーズなど、訳書多数。