フェリックス・ガタリの思想

-生の内在性の哲学-

伊藤守 著

  • はてなブックマークに追加
  • LINEでシェア
  • Google+でシェア
フェリックス・ガタリの思想

定価3,080円(本体2,800円)

発売日2024年7月26日

ISBN978-4-7917-7665-8

二〇世紀を代表する思想家、その主旋律に耳を澄ます
政治的活動家として、ドゥルーズと共同で思索を展開した思想家として、多様な論争点を提示しつづけたガタリ。しかし、その横断的で複雑な思索を丁寧に読み解くと、その根底には一貫したものがある。実在/非―シニフィアン/「マシーン=機械」といったテーマで、これまでにない視座から読み解く、異色の思想家の本質に迫る画期的なガタリ論にして入門書

line2.gif

はじめに

序章 アール・ブリュット――ガタリの思考の原点

第Ⅰ部 実存

第一章 転移から横断性に向けて
1 制度論的精神療法
2 集団の発話という問題
3 シニフィアンの刻印
4 「横断性」の多元的な展開に向けて
5 小括――制度論的精神療法の原点へ

第二章 Machine=機械と欲望的生涯
1 機械と構造
2 欲望的生涯――離接的総合を焦点に
3 部分対象の批判的継承
4 精神分析批判の徹底
5 小括

第三章 リトルネロ/実存の脱領域化と再領土化
1 輪をつくり、輪の内部をアレンジし、輪を開く
2 「空間の/における配分」から「領土性のアジャンスマン」へ
3 リトルネロの内的論理
4 生命、そして宇宙への抜け道
5 小括

第Ⅱ部 非‐シニフィアン

第四章 「非‐シニフィアン」の射程――言語の外に出る
1 記号論/言語論から離れて
2 ミクロ‐政治的語用論
3 非‐シニフィアンの記号論
4 小括

第五章 イェルムスレウ言語学の批判的継承
1 イェルムスレウ言語学の立場
2 「厚意」という洞察
3 イェルムスレウ言語学を超えて
4 あらためて抽象機械とは
5 小括

第Ⅲ部 Machine=機械

第六章 統合的世界資本主義とテクノロジー
1 統合的世界資本主義への移行
2 記号、情報科学、資本主義
3 資本の図表構成的機能
4 小括

第七章 ポストメディア社会と〈機械状学〉の構想
1 三つのエコロジー
2 機械状アジャンスマン――社会とテクノロジーをつなぐ
3 〈機械状学〉の構想――ガタリのコンピュータ論
4 機械状ヘテロゲネティック(hétérogeneèse machinique)システム
5 小括

終章 ポストヒューマンとガタリのネオマテリアリズム
1 ネオマテリアリズム
2 潜在的なるものの可能性
3 倫理的‐美的であること
4 情動的世界

あとがき

文献一覧

line2.gif

[著者] 伊藤守(いとう・まもる)

1954年山形県生まれ。早稲田大学教育・総合科学学術院教授。専門は社会学、メディア・文化研究、人文社会情報学。単著に『情動の社会学』(青土社、2017)、『情動の権力』(せりか書房、2013)、『ドキュメント テレビは原発事故をどう伝えたのか』(平凡社、2012)、編著・共編著に『メディア論の冒険者たち』(東京大学出版会、2023)、『ポストメディア・セオリーズ』(ミネルヴァ書房、2021)、『コミュニケーション資本主義と〈コモン〉の探求』(東京大学出版会、2017)、『アフター・テレビジョン・スタディーズ』(せりか書房、2014)など。