定価2,640円(本体2,400円)
発売日2024年9月25日
ISBN978-4-7917-7652-8
芸を書き残す
笑福亭松鶴、桂米朝、正岡容、桂春団治、桂枝雀、秋田實、竹本住太夫、大西信行、肥田晧三、織田正吉、淀川長治…演者から作家、興行師まで、上方芸能を形づくってきた人々と場所の記憶。読めば語りを思い出し、読めば空気の匂いを思い出す、ときに幕内から書き綴ってきた一級の筆による「芸」をここに集成する。

[目次]
上方落語史上の人々
笑福亭松鶴と桂米朝
不思議なるかな正岡容
上方落語――全国共通語としての変貌考
姫路上方はなしを聴く会
垣根を超えた交流で隆盛期へ――「上方風流」
芸脈再興に無私の先達――戸田学✕笑福亭仁鶴
「落語」にとどまらない巨人――桂米朝さんを偲ぶ
存在そのものが上方文化――桂米朝さん追悼
呼吸、間すべて舞踊のよう――桂春団治さんを偲んで
凄み魅せた名人芸――桂春団治さん
六代目笑福亭松鶴――映画のはなし
桂枝雀――このふしぎな人
新・上方落語ノート
桂米朝さんから聞いたこと
ビリー・ワイルダーの落語『あなただけ今晩は』
上方落語の人々
米揚げ笊
大阪の風物詩に――桂ざこば一門秋のらくご祭
桂ざこばさんの復帰
鶴瓶噺2015
桂米八さんを偲ぶ
桂塩鯛を言い出したあの頃
梅團治落語への期待
凝り性でずぼらな三喬さん
名跡を継ぐということ
三喬改メ七代目笑福亭松喬襲名披露公演
笑福亭鶴二さんの落語への期待
桂宗助『怪談市川堤』
菊丸襲名によせて
三代目林家菊丸襲名披露鑑賞記
上方演芸評
古希記念 祝・桂雀三郎独演会/桂南天独演会/吉例88桂文珍独演会/六代目笑福亭松鶴生誕百年祭/桂文華独演会 文華の日/桂文之助独演会/天満うのひ座 四代目林家染丸古希の会/第137回 笑いのタニマチ~仁智の新作落語道場~/神戸新開地・喜楽館 開館一周年記念特別公演/第45回東西落語名人選
上方漫才と諸芸、文化の人々
漫才作者秋田實の孤独
秋田漫才の終焉――喜味こいしさんを悼んで
海原小浜さん
唄子・啓助の漫才
名コンビ――出会いと別れ
「話芸の達人」浜村淳さん
テントさんを偲ぶ
中村鴈治郎と長谷川一夫
高峰秀子と「上方花舞台」
放送あれこれ
関西テレビ・平成二四年度文化庁芸術祭参加『夢の途上~文楽・人間国宝の弟子たち~』(平成二四年一〇月一四日放送)/関西テレビ『ザ・ドキュメント芸の鬼~人間国宝・竹本住大夫奇跡の復活から最後の舞台~(平成二六年六月七日放送)/関西テレビ・平成二七年度文化庁芸術祭参加『ザ・ドキュメント軍神』(平成二七年一一月二六日放送)
竹本住太夫さんの大阪弁
大西信行――このふしぎな人
なにわ学の権威・肥田晧三
永六輔さん――関西のゆかり
上方落語研究第一級の基礎文献資料――橋本礼一さんの仕事
織田正吉先生との日々
本のはなし
「〈岩波文庫創刊90年記念〉私の三冊」/小林信彦『天才伝説 横山やすし』/小林信彦『おかしな男 渥美清』
芸を書き残す
上方の興行史上の人々
吉本興業の戦略・前史
>法善寺花月のはなし
松竹芸能・勝忠男さんを悼む
大阪文化を担った名プロデューサー・吉鹿徳之司さんを偲ぶ
大阪、神戸の映画館その他
大阪の名画座「大毎地下劇場」
大毎地下名画鑑賞会
大阪ミナミの名画座「戎橋劇場」
シネラマOS劇場
阪急プラザ劇場
洋画の殿堂「松竹屋」
南街劇場
千日前国際劇場
千日会館、花月シネマ
大劇名画座
千日前セントラル、OSスバル座
天王寺ステーションシネマ
東宝敷島
三番街シネマ
東映封切り館
松竹映画館
日本映画発祥地――神港倶楽部
ええとこええとこ聚楽館
元町の名画座「元映」
新聞会館大劇場、ビック映劇
阪急会館
映画館補追
神戸花隈
上方落語『淀川』
淀川長治さんという文化
松竹大作映画の系譜を継ぐ『ソロモンの偽証』
パウロワとロパートキナ
テレビ洋画劇場の日本語吹替
あとがき

[著者]戸田学(とだ・まなぶ)
一九六三年、大阪・堺市生まれ。二〇〇四年、よみうりテレビ「第33回上方お笑い大賞・秋田實賞」受賞。現在は映画や芸能を中心にした著述で活躍。主な著書に『凡児無法録――「こんな話がおまんねや」漫談家・西條凡児とその時代』(たる出版)、『上方落語の戦後史』、『上方漫才黄金時代』(以上、岩波書店)『上岡龍太郎 話芸一代』、『話芸の達人――西条凡児・浜村淳・上岡龍太郎』(以上、青土社)、共著に『浜村淳の浜村映画史――名優・名画・名監督』(青土社)、編著に『何はなくとも三木のり平――父の背中越しに見た戦後東京喜劇』(青土社)ほか多数。