モダニズム崩壊後の建築

-1968年以降の転回と思想-

五十嵐太郎 著

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モダニズム崩壊後の建築

定価2,860円(本体2,600円)

発売日2018年9月11日

ISBN978-4-7917-7098-4

揺れる大地、われわれはどこに立脚するのか
モダニズム崩壊後の、目まぐるしくも大胆に躍動する建築デザイン。そのダイナミズムの深層にあるものとは何か。かわいい家、ヤンキーなるもの、ファッションと建築、窓や屋根の形への趣向、震災後の居住空間――。グローバリズムが猛威を振るうさなかの全く新しい建築言語の出現に、気鋭が果敢に挑む21世紀建築論。

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【目次】

第1章 1968年前後の建築
1968年――パリの五月革命をめぐる思想と建築 
アーキグラムがやってくる ヤァ! ヤァ! ヤァ!
建築と身体の関係を再定義するコープ・ヒンメルブラウ
大阪万博の建築群――モダニズムからポストモダンへ
政治家と建築家

第2章 うちへのまなざし
建築家にとって住宅は何だったのか
戦後日本における集合住宅の風景
家型=イエガタ論
それでも窓はなくならない
建築史と建築批評—鈴木博之論

第3章 身体・装飾・ファッション
ルイ・ヴィトンから学ぶこと
建築とファッション――コム・デ・ギャルソンからパワード・スーツまで
建築における「かわいい」
ヤンキーバロック――改造車・インテリア・建築をめぐって
『〈建築〉という基体』を読む――磯崎新論

第4章 ポストバブルの日本建築
平坦な戦場を生きる遅れてきたものたち
オルタナティブ・モダン――近代の底が抜けた後に
リレーショナル・アーキテクチャー
「歴史」以後を切り開く新しいデザイン――伊東豊雄をめぐる建築の星座

あとがき

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[著者] 五十嵐太郎(いがらし・たろう)

1967年フランス・パリ生まれ。東京大学工学系大学院建築学専攻修士課程修了。博士(工学)。専攻は建築史。現在、東北大学大学院工学研究科教授。2008年ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展日本館コミショナーを務める。主な著書に、『日本建築入門』(ちくま新書)、『現代建築に関する16章』(講談社現代新書)、『戦争と建築』(晶文社)、『被災地を歩きながら考えたこと』(みすず書房)、『ル・コルビュジエがめざしたもの』(青土社)ほか。