現代思想2001年7月臨時増刊号 総特集=戦後東アジアとアメリカの存在

-〈ポストコロニアル〉状況を東アジアで考える-

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現代思想2001年7月臨時増刊号 総特集=戦後東アジアとアメリカの存在

定価1,571円(本体1,429円)

発売日2001年7月

ISBN978-4-7917-1076-8

【序】
東アジア、戦後、新奇なる統治 畳み込まれている時空間 / 岩崎稔

【東アジアとアメリカの存在】
地上戦の島の「戦後」 沖縄の米軍基地の成り立ちをめぐる断章 / 鳥山淳
世界化とアメリカ認識 アメリカ覇権主義と民族主義を越えて / 權赫範 (訳=板垣竜太)
あなたのノスタルジアは、私のナショナルな寓意アレゴリー
 ポスト一九九七年の香港における文化の政治 / 史書美 (訳=轡田竜蔵+島袋まりあ)
「アメリカ」を欲望/忘却する戦後 「基地」と「消費」の屈折をめぐって / 吉見俊哉
史書美に対するコメント / 金恩実 (訳=藤井たけし)
ナショナル・アレゴリーという魔物 / 丸川哲史

【ポストコロニアル状況と東アジア】
「光州」二〇年後 歴史の記憶と人間の記憶 / 文富軾 (訳=板垣竜太)
大城立裕の文学にみる沖縄人の戦後 / 波並恒男
ポストコロニアルの政治と「在日」文学 / 李孝徳
「国民の物語」のかたち 一九七〇年前後の司馬遼太郎をめぐって / 成田龍一
「ポストコロニアリズム」の意味をめぐって / テッサ・モリス-スズキ [構成=中野敏男]
五〇年代・沖縄の言論状況 「那覇市長問題」を中心に / 比屋根照夫
共感の共同体と空想の実践系 東アジアにおけるアメリカ合衆国の存在をめぐって / 酒井直樹

【交差する眼差し】
脱近代=脱植民地主義の問題設定 / 尹健次
ポストコロニアリズムと近代批判 / 山之内靖
「複数のカテゴリーの輻輳」はあったか / 金富子
質疑応答の喚起力 文富軾氏の講演について / 屋嘉比収
一九九〇年代に関わる断章 植民地支配責任の「弁済」という問題 / 太田昌国
近代の残酷と想像力 あるドキュメンタリストの方位感覚 / 布川徹郎
韓国と日本の狭間で このプロジェクトに参加して / 尹京順
小林 『台湾論』 についての省察 日本イメージが台湾省籍問題に占める位置
 / 陳光興 (訳=村井寛志)

【結び】
〈戦後〉を問うということ 「責任」への問い、「主体」への問い / 中野敏男