1991/07 記憶

-神経科学の最前線-

  • はてなブックマークに追加
  • LINEでシェア
  • Google+でシェア

定価1,046円(本体951円)

発売日1991年7月

■Compositions libres
  ゆらぎ社会の自己像 / 今田高俊
  カウンセリングで学んだこと / 松原惇子
  多重人格 / 児玉憲典

■連載――異常体験の心理学*7
  メイティングとクジラ菩薩説 / 吉福伸逸

■連載――生命と自己*4
  分裂病について 1 / 木村敏

■連載――性格診断:12のポイント*7
  不安傾向と防衛機制 母子関係とのかかわりで / 田村正晨

特集=記憶 神経科学の最前線

 

【脳部位と記憶の分類】
情報のレジスター装置 前頭葉と作業記憶 / 船橋新太郎
記憶と脳の側頭葉内側領域 / ブレンダ・ミルナー (訳=安田一郎)
記憶のつめあと プライミング――もう一つの記憶 / 太田信夫

【記憶の危機・記憶のメカニズム】
臨床における記憶喪失 / 浅井昌弘
記憶する脳・忘れる脳 シナプス伝達の長期増強/長期抑圧 / 津本忠治
忘れ去られるもの / 田辺敬貴
記憶錯誤 / 濱中淑彦
前頭葉と記憶障害 / 鹿島晴雄

【症状からの考察】
〈イディオット・サヴァン〉の異常記憶とは 神経心理学的瞥見 / 杉下守弘
失語症と記憶 / 工藤孝行
側頭葉てんかんと自動症 記憶・主体・意識 / 兼本浩祐

【生命システムと記憶】
ジャン・ドレー〈記憶の階層構造論〉再考 自己生成していく生命体 / 菅原道哉
インプリンティングの形成 神経回路と可塑性 / 高松研
メモワール / 半田智久
心的回路と記憶システム 意識――複数の記憶痕跡が出遇う場 / 藤田博史
心的装置における記憶と記号の進化
 フロイト 『科学的心理学草稿』 からパースの記号論へ / 福原泰平

【記憶のアルケオロジー】
記憶としての進化物語 / 西脇与作
最幼児期記憶の周辺 / 小谷津孝明
トータル・リコールの記憶術 フランセス・イエイツ以降・覚え書 / 図版構成=高山宏
欲望する記憶 牧野信一にみる喪失の修辞学 / 長山靖生

【なぜ今〈記憶〉なのか】
記憶、能動する精神のリズム 脳の高次機能研究の新しいパラダイム
 / 中村雄二郎+酒田英夫+甘利俊一

■研究=次郎長売り出す!――しきしまの大和ごころはオトコダテ
  浪曲サイコ・ミソロジー 「秋葉の火祭」異ヴァージョン論 / 平岡正明

■連載――夢と幻覚の構造 シニフィアンの精神病理学*7
  唯一つの特徴 エクリチュールの起源 / 藤田博史

■連載――アンの迷走 モンゴメリーと村岡花子*3
  モンゴメリーの死因 / 小倉千加子

■海外研究レポート
  精神分析における沈黙 J‐D・ナシオ 『ロールの眼』 他 / 榎本譲